アメコミ感想 第12回 「グレイソン」

こんにちは。

オーナーの徳永です。
周年だったり、東京コミコン行ったりでまたブログがご無沙汰でした。
申し訳ありません。

マイペースにやっていきますのでよろしくお願いいたします。

皆様、「ガイマン賞」というイベントをご存知でしょうか?

ガイマン賞とは海外マンガのファンによる投票で、その年に出たアメコミやバンドデシネ(フランスを中心としたヨーロッパコミックス)のベストアワードを決めるイベントです。

毎年、思わぬ作品が好評価だったり、定番タイトルの人気ぶりを再認識出来たりと現在の海外マンガの百花絢爛ぶりを象徴するかのようなアワードです。


今回紹介する「グレイソン」はそんなガイマン賞で今年1位をとった作品です。



‥バットマンの相棒にして、コミック史上初となるサイドキックヒーロー、「ロビン」‥

「グレイソン」の主人公、ディック・グレイソンは初代ロビンその人であります。


彼はロビンを卒業した後、「ナイトウィング」というキャラクターとして活躍していたのですが、とある戦いの中で正体を衆目に晒される。という悲劇に見舞われます。

その後、戸籍上は死んだ事になったデイック・グレイソンがスパイエージェントとして活躍する‥というのがこの「グレイソン」というタイトルになります。

デイック・グレイソンは非常に人気のあるキャラクターで、「グレイソン」のタイトル発表当時、実はかなり賛否が分かれておりました。

「人気キャラクターで流行りのスパイものをやりたいだけでは?」

「デイックが銃を使うなんて」
※バットマンと同じく、ロビンも基本銃火器は使用しません。
※「元二代目ロビン」のジェイソン・トッドは好んで使いますが‥

そんな不満も当初はあったのですが、トム・キングとティム・シーリーの素晴らしいストーリーにより、DC近年の中でも屈指の名タイトルとなりました。

ブルース・ウェインの執事アルフレッドが「ゴッサムの太陽」と呼ぶほど、極めて陽性で屈託の無い魅力を持つデイック。
彼はその天性の明るさで、ともすれば狂気の面に陥りがちなバットマンの危うい精神を繫ぎ止める役目を果たしていました。

スーパーヒーローの常識の通じないエージェントの世界では優しすぎるきらいもあるデイックが、持ち前のユーモアと「最強の人類」バットマンの初代相棒を務めることの出来た体術とスキルで活躍する‥翻訳された♯4以降も傑作エピソードが目白押しのタイトルなので是非皆様、翻訳「グレイソン」を手にとって次巻の刊行を心待ちにしましょう。
※余談ですが翻訳アメコミは比較的アンケートの反応がダイレクトなので、積極的に希望は声に出すのをオススメします。

※また同時収録の「フューチャーズエンド」はページを捲る毎に時代を遡り、パズルのよう散りばめられた伏線により最後まで読むと冒頭の意味が変わる‥という非常に読み応えのある構成となっております。


ちょっと駆け足ですが、このへんで感想終わります。

またマイペースにアップしていきますので、皆様よろしくお願いします。

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